2019年の「イッテンヨン」で全てのベルトが移動しました。
棚橋弘至選手がケニー・オメガ選手を破り、IWGPヘビー級王座戴冠。
内藤哲也選手がクリス・ジェリコ選手を「ノーDQマッチ」にて下し、
IWGPインターコンチネンタル王座戴冠。
石森太二選手が、今後WWEへの移籍か?と話題のKUSHIDA選手を倒し、IWGPジュニアヘビー級王座奪取。
IWGPタッグ王座は、ヤングバックス、GODを制して、EVIL選手&SANADA選手組が。
IWGPジュニアタッグ王座も、SHO選手&YOH選手らロッポンギ3Kと鈴木軍・金丸義信選手&エル・デスペラード選手との3WAYマッチを制し、BUSHI選手&鷹木信悟選手が初戴冠。
IWGP US王座は、海外での人気も高く、アメリカでの支持率はNo1.といっていい、Cody選手から、徐々に頭角を現してきた正規軍所属のジュース・ロビンソン選手に移動。
新日本プロレス管理ではないですが、ブリティッシュヘビー級王座は、謎の長い技名でザックセイバーJr選手が石井智宏選手から「ジャストタップアウト!」。
NEVWER無差別級王座は、1・4東京ドーム大会の第一試合として、飯伏幸太選手とウィル・オスプレイ選手で争われ、「空王」ウィル・オスプレイ選手がジュニアヘビー級ながら初戴冠。
行われなかったNEVER6人タッグ以外のベルトが全て移動するというのは、
新日本プロレスが開催する東京ドーム大会「WRESTLE KINGDOM/レッスルキングダム」史上初の出来事なんです!
特に、IWGPヘビー級の王座が「レッスルキングダム」で最後に移動したのは、2011年で、実に8大会ぶりとなります。
史上最大数のベルト移動劇が起きた今回の東京ドーム。
ということは、必然的に2019年の新日本プロレスは前年までより大きく変化していくということです。
インターコンチはIWGPヘビーの登竜門?
新日本プロレスが管理する王座は全部で8つ。
そのうちの3つを、「イッテンヨン」で獲得したロスインゴ。
内藤哲也選手はIWGPインターコンチネンタル王座奪取。
(引用元:新日本プロレスオフィシャルウェブサイト)
一応、インターコンチはIWGPヘビーへの登竜門的ベルトと位置づけされています。
一応、ですね。
という事は、このベルトを防衛し続けて、いつか負けるときが来て、でも、
「オレはインターコンチで防衛ロードを走りまくった!だからIWGPヘビー挑戦させろ!」
ってなっていいってことですよね?
いつ?
いつまで防衛すりゃいいの?
有名な話ですけど、中邑真輔選手は、2009年にIWGPヘビー級王者の戴冠し、
6度の防衛を果たした後、2015年に退団するまで一度もIWGPヘビー級王者になっていないんです。
しかも、インターコンチ王者になって以降は、挑戦すらしていないんです。
まあ、同じCHAOSのオカダ・カズチカ選手が保持していたということもありますが、確実に言えることは、
インターコンチネンタル王者は、IWGPヘビー級王者になれない。
ということです。
中邑真輔と内藤哲也の「インターコンチ感」
中邑真輔選手は、インターコンチ王座に新たな「価値観」を見出し、
その白いベルトに様々な「色」をつけて、IWGPヘビー級との「絶対的な差別化」を
図ってきました。
そして成功しました。
実際、2013年の「レッスルキングダム8」では、ファン投票の結果、棚橋弘至選手とのインターコンチ戦がメインイベントに選ばれました。
また、2015年の「レッスルキングダム10」での飯伏幸太選手戦は、
脳みそプロレス的この5年間のベストバウトです!
そのインターコンチネンタル王座は、中邑真輔選手の退団により、様々な選手の手に渡りました。
棚橋弘至選手、ケニー・オメガ選手、鈴木みのる選手・・・
元々、アメリカ進出を視野に入れて創設されたタイトルだったのですが、
中邑真輔選手の影響とイメージが強すぎて、イマイチ「ハマる」選手がいなかったのが正直な印象。
そこで、むしろ「二代目」と冠してもいいんじゃないかというくらい「ハマる」王者が誕生しました。
内藤哲也選手。
「ベルトの方がオレに近づいてくる」とふてぶてしい態度をとり、
IWGPの予備軍みたいなベルトに価値はない、と言わんばかりにインターコンチのベルトをブン投げて、新たなインターコンチ王者像を作り出してきました。
少々いびつな王者像ですけど。
そして、クリス・ジェリコ選手との年末を駆け巡ったSNS合戦。
これを受けて2019年のインターコンチネンタル王座はどうなっていくのでしょうか?
2019年のインターコンチネンタル王座考察
単刀直入に言うと、内藤哲也選手はインターコンチネンタル王座を、本来の位置づけである「IWGPヘビー級への登竜門」にしようとしている気がします。
なぜかというと、次期挑戦者にタイチ選手が名乗りを上げましたよね。
2018年にヘビー級転向し、NEVER無差別級戦線で戦ってきたタイチ選手。
しかし、NEVER無差別級は、ウィル・オスプレイ選手や飯伏幸太選手らが争う、
「次の価値観」に移行しました。
だから、タイチ選手もNEVERではなく、インターコンチの戦いに移行したということ。
これは、内藤哲也選手のマネジメント力の賜物でもあります。
タイチ選手がインターコンチ戦線に出てくると、一緒に上がってくる選手がいます。
後藤洋央紀選手です!
NEVER戦線で戦ってきたライバル。そしてSNSでのやりとりも目が離せない2人。
内藤哲也選手を筆頭に、タイチ選手、後藤洋央紀選手とインターコンチラインに選手が揃ってくれば、ここからはいつもの理論。
「内藤哲也と絡めばスポットが当たる」
こうやって、くすぶっていた選手たちを引き上げることで、新日本プロレスのレベルの底上げや、
大量離脱していく外国人勢の穴埋めをしていくんじゃないかと思います。
更に、タイチ選手・後藤洋央紀選手がいなくなったNEVER無差別級には、
ウィル・オスプレイ選手や飯伏幸太選手ら、人気と実力を兼ねそろえた選手らに加え、「無差別級」の戦いができる選手が名乗りを上げると予想できます。
2018年に、全日本プロレスの「チャンピオンカーニバル」でヘビー級選手相手にバチバチの試合を繰り広げたあの選手。
10月に「新パレハ」として加入し、現IWGPジュニアタッグ王者のあの選手、
鷹木信悟選手です!
飯伏幸太選手VS鷹木信悟選手なんて最高じゃないですか!?
新日本プロレスファンだけじゃなく、DDTやドラゴンゲートファンも見に来るカードですよ。
2020年の東京ドーム2連戦にもってこいなカードじゃないですか?
かねがね、内藤哲也選手はIWGPヘビー級を最高峰とし、インターコンチなんて存在する意味がない、と発言してきました。
しかし、全選手がIWGPヘビー級に挑戦できるわけじゃありません。
むしろ、違う価値観を持ったベルトが複数あることで、新日本プロレスの戦いが
常に新鮮味を帯びると思います。
IWGPヘビー級は、棚橋弘至、オカダ・カズチカ、ケニー・オメガ 或は ジェイ・ホワイト
IWGPインターコンチは、内藤哲也、タイチ、後藤洋央紀
NEVER無差別級は、ウィルオスプレイ、飯伏幸太、鷹木信悟
インターコンチが盛り上がってきたら、内藤哲也選手はIWGPヘビー級の戦いに移行していくと思います。
タイチ選手なのか後藤洋央紀選手なのかはわかりませんが、内藤哲也選手を破るほどの選手に育てば、必然的にインターコンチは盛り上がることでしょうし。
と、勝手な考察を進めてきましたが、2020年「イッテンヨン」と「イッテンゴ」の東京ドーム2連戦は、並大抵のものじゃないと思います。
今から準備しても間に合うのか?という疑問すら残ります。
2019年の新日本プロレスは一体何を僕らに用意しているんでしょう?
チョー楽しみ!