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【考察】エルデスペラードは優勝決定戦確定と思わせるのは飯伏幸太と永田裕志の過去があるからだ【新日本プロレス】

エル・デスペラードは大丈夫。
今日の試合を見て確信した

 

開幕から2連敗のエル・デスペラード選手。
所詮はハウス・オブ・トーチャーのSHO選手。

お得意の介入による、敗北。
そして、今日のマンオブザマッチならぬ、
マンオブザ”後楽園ホール”と言っていいほどの
素晴らしいレスリングを見せてくれた石森太二選手に敗北。

正直、デスペ選手の星取りの青写真では、
この二つは落としていいと思っていたんじゃないだろうか。

なぜか。
この3つの理由だからだ

 

 

 

落としていい星を落とせる選手が勝つ

もちろん、参戦するなら全勝優勝を狙って然るべきだが、
長く厳しいリーグ戦の中で、
そうたやすく全勝優勝なんてできない。

過去の記録を見ても、
獣神サンダーライガー選手と
プリンス・デイビッド選手(フィン・ベイラー)
しかいない。

G1クライマックスも、長州力さんと天山選手だけだ。

 

リーグ戦なんて、落としていい星は、落とした方がいいんだ。

それに、介入ありきのSHO選手と、
IWGPジュニアや、過去にはGHCをはじめとした
様々なタイトルを獲得した、ジュニアの雄・石森太二選手。

デスペ選手にとって、この2連戦が一番の山場だったはず。

後に、高橋ヒロム選手やロビー選手も控えているが、
そこを確実に取るために、あえて黒星発進を選んだ、
そう思ってもいいんじゃないか。

もう一度言うが、

リーグ戦なんて、落としていい星は、落とした方がいいんだ。

 

 

仕上がっているエル・デスペラード

デスペ選手の動きはほぼ完璧だった。
特に、印象的だったのは、序盤で石森選手に
サミング攻撃をしたところ。
この辺りの攻防が、ヒールレスラーとしての旨さを感じる。

相手の手を取るグラップリングの展開かと思わせ、
一瞬の隙をついて、目を攻撃する。

もちろん反則なのだが、その素早さ、
流れるような展開の中で行われる所作が、
もはや美しいとすら思ってしまう。

初日での、金丸選手もそうだが、
鈴木軍のヒール殺法は、もはや芸術だ。

リングアウトギリギリまで引っ張っといて、
練習生をぶつけ、自分はリングに生還。
石森選手は、リングアウト負け。

この一連が美しい。
バレットクラブが仕掛けるリングアウトなんかとは

レスラーとして、ヒールとしての経験値が段違いだ。

そんな金丸選手の薫陶を受けたであろう
デスペ選手のサミングに惚れ惚れした瞬間だった。

 

過去の記録から見る序盤黒星の有利性

話を星取りの事に戻すと、
歴代、リーグ戦で優勝決定戦へ駒を進める選手は
序盤は、結果が伴わないことが多い。

今年のG1クライマックスで優勝決定戦まで駒を進めた
飯伏幸太選手も、開幕はスロースタートだった。

初戦は敗退、2日目は石井智宏選手に勝利したものの
3日目はザックセイバーJr.選手に敗北、と
リーグ戦のジンクスのように、
優勝決定戦進出者は、スロースタートなのだ。

 

タイガーマスク選手を青に染めてWTLに参戦中の
永田裕志選手も、G1初制覇の2001年の序盤はダメダメだった。

控室までの道中、カメラを構えた記者に対して
「オレじゃダメなのか!」と絶叫。

第三世代の天山選手と小島選手はタッグ王者として君臨し、
新日本における存在感も段違いだった。

タッグパートナーの中西学選手は、1999年にG1制覇。
そして翌年も優勝決定戦進出と、
輝かしい成績を残していた。
永田裕志選手だけ、期待とは裏腹に
誰もが認める結果を出していなかった。

しかし、その後、大躍進。
優勝決定戦に駒を進めると、
あの、武藤敬司選手からナガタロックⅡで
ギブアップ勝利。
その後、いわく付きのイノキボンバイエ2001での
ミルコクロコップ戦敗北。
その後、安田忠夫からIWGPヘビーを奪取。
IWGPヘビー級王者に初戴冠となる。

奇しくも、同じイノキボンバイエで
ジェロム・レ・バンナから大金星を獲った男からの勝利だった。

1試合で、人生のどん底に落ちた男と、
人生を大逆転させた男という、
今の新日本プロレスでは、男臭過ぎて
アングルにならないだろう、組み合わせだった。

 

 

永田裕志選手のことが多くなったが、
デスペ選手が盤石である。

介入によってボコボコにされたダメージも、
今日の試合では見受けられなかった。
そして、石森太一のフェースロックでギブアップしたことは
屈辱的なことではあるが、
体力を完全に消耗した訳ではないという証左でもある。

「まだまだ!」と思えば、ロープブレイクしただろう。
そして、グロッキー状態で
更なる技を食らっていただろう。

デスペ選手はそれを選ばなかった。
これからまだまだ続く、長いリーグ戦を考えれば。

 

エル・デスペラード、盤石。
優勝筆頭は変わらず。

そう信じています。


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