GHC戦を終えた武藤敬司選手のインタビューを「KAMINOGE」で読んだんすよ。
武藤は相変わらず最高でゴキゲンなスターだなと、しみじみ感じたわけで。
で、同じ誌面に鬼越トマホークの坂井くんのインタビューが掲載されていて、
「武藤さん憧れてたけど、実際会ったらこんなに金の話するんだ、って幻滅した」
って語ってて爆笑しました。
幻滅、とは言ってなかったかな?とにかく、憧れの人が下世話というか、リアルすぎる事しか話さなかったらショックだろうな、と。
坂井くん、お察しいたします(古畑)
で、武藤敬司選手ナンすけど、やはり話題はムーンサルト解禁の話題に。
もう、ね、カッコ良すぎでしょ。武藤は。
膝に人工関節入れたのが2018年。その際の試合で放ったムーンサルトプレスを最後に、長年披露してきた、数々の名勝負を決着してきたこの技を封印。
自伝「さようならムーンサルト」でプロレス人生を振り返ると共に、そのタイトル通りムーンサルトプレスを完全に封印しました。
なのになぜ武藤はムーンサルトを解禁したのでしょうか。
KAMINOGEで武藤は語りました。
「トリプルメインだから喰われないために」
その日の試合はNOAHの大会ではなく、NOAHの親会社サイバーエンジェントのプロレス部門・サイバーファイト主催の興業だったので、
NOAHだけでなくDDTグループの試合もあったんすよね。
プリンセスオブプリンセスの山下vs坂崎、
KOーDの秋山vs HARASHIM
という、DDT、東京女子の最高峰のタイトル戦に対抗すべく、
武藤はムーンサルトを解禁した、と。
今はメインに新日本プロレスを見ているので、現在のサイバーファイトの動向は詳しくないのですが、武藤がムーンサルトを解禁しなきゃいけないってのに疑問。
東京女子やDDTがどうこうという意味ではなく、
武藤敬司というプロレスマスターが命の危険を賭してまでやることか?
もっと「らしさ」を出せば会場を武藤色一色にできたんじゃないのか?
武藤はこの日の試合について「NOAHの大会じゃないから、自分のファンばかりじゃないから」
と語っています。
武藤のことを知らない観客に対して、インパクトを残すためにやった。
そして、武藤のファンが東京女子、DDTの試合で満足してる所に、
ダメ押しで喰らわしてやろう、と考えたんすね。
ここよ、ここ。
この考え方。
老兵は静かに去らないんすよね。
もしかしてまだ老いてもないのかも。
武藤敬司というプロレスラーは、自分の試合のことを「作品」って呼ぶんすよね。
このインタビューでも「作品」って行った箇所があるんですけど、
「今回の試合だけじゃなくて、潮崎戦からがオレの”作品”だからさ」
ってとこ。
丸藤戦一回じゃなく、防衛ロード全てが一つのストーリーとして捉えてるんすよね。
だからこそ、ムーンサルトを出した。
振り返ると、ベルト奪取から、2回の防衛戦のフィニッシュは、
潮崎戦がフランケンシュタイナー、
清宮戦は腕ひしぎ十字固め
北宮戦はシャイニングウィザード と、試合を決めた技がそれぞれ違うんすよね。
しかも、清宮戦では雪崩式フランケンシュタイナーも敢行して。
だから、丸藤戦はこれらの技じゃないものを持ってくる必要があったんすね。
武藤にとって。
フランケンシュタイナーで決めた試合といえば、2004年のチャンピオンカーニバルですかね。個人的には。
優勝決定トーナメント1回戦での大森隆男で決めたあの試合。
丸め込んだ武藤が、大森の顔面を押さえ込みながら3カウントとったんすよね。
「勝つぞ!優勝するぞ!」って感情を表に出すのが珍しい武藤だったので印象に残ってるんですよね。
腕ひしぎ十字固めは、やっぱドン・フライ戦でしょう。
あの試合、開始早々ドラゴンスクリューかまして、シュミット式バックブリーカーからのムーンサルトで速攻したんすよね。
当時、総合ブームがきつつあって、フライもUFCチャンピオンだってところで、
「プロレス」をガンガンに見せつけたかったんでしょうか。
と言いつつ、最後は一瞬の隙をついての腕ひしぎ。
入った瞬間、会場が大盛り上がりでした。
で、膝を悪くした武藤が、試合中の閃きで編み出した技・シャイニングウィザード。
このインタビューでは、シャイニングウィザードの名前の由来も語ってました。
ワールドプロレスで公募したんですよね。
で、シャイニング〇〇ってのと、〇〇ウィザードってのがあって、
ワープロ関係者がそれをくっつけて付けたんですよね。懐かしい。
ちなみに、僕もその公募送りました。
「フラッシングニー」
・・・
一番多かった名前らしいっすねw 恥ずかしいw
てな感じで、それぞれにレガシーと言っても過言ではない意味合いが含まれている
これらの技。
そして、「作品」を完成させるために、解禁することを選んだムーンサルトプレス。
結果は、丸藤に返され、GHCも陥落してしまいました。
ただ、やっぱり武藤は凄い。
これらの要因で解禁したって言ってますけど、
武藤の心の中には、コロナで暗くなった世界に光を差したかったんだと思います。
それを感じるからこそ、会場に行った人だけでなく、
たくさんの人がYoutubeでアップされている動画を見るんだろうな、と。
しかも、何回も。
武藤敬司、最高。押忍。
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